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ボイトレ豆知識-コラム「リップロールとタングトリル」

2024.05.27

「歌がうまくなりたいけど、どんな練習をすればいいのかわからない」
「効果的で喉を痛めない練習方法を知りたい」

こんなことを思ったことはないでしょうか?
今回は、
基礎的で単純、なおかつ喉をいためることのない、
とても魅力的な練習方法であるリップリールとタングトリルについて紹介していきたいと思います。

ボイトレの動画などで見たことのある人も多いかと思いますが、
今回はその原理や効果なども詳しく説明していきます。
じっくり読み進めてくださいね。

何気ない会話で悪い癖がついていた!!

この記事を読んでいる人のほぼ全ての人が、
何年、何十年と慣れ親しんだ会話の癖のようなものがあります。

日本語の特徴でもあるのですが、
実はこの癖というものが、歌には悪い影響を与えてしまうことが多々あります。

話し声と歌声では、
喉の開け方や、呼吸の違いなど、体の使い方が変わってきます。

特に習ったり練習をしていなくても、歌のうまい人が少なからずいると思いますが、
このような人は、歌声に近い形で発声していることが多いです。
思い返してみると、その人は話し声も魅力的な声になっているのではないでしょうか?

歌にとっての悪癖がとれるのがリップロールとタングトリル

この悪癖とも言える話し声の特徴を解消出来るのが、

リップロールとタングトリルです。

リップロールは、

リップ【唇】ロール【巻く】という意味で、

唇を軽く触れ合わせ、息を吐いてブルブルと振るわせている状態です。

タングトリルは、

タング【舌】トリル【かわるがわる早く奏でる】という意味で、

舌を脱力した状態で、息を吐いてRurururuと巻き舌にしている状態です。

タントリルとも呼ばれます。

トリルはピアノやストリングスの奏法、装飾音の名称から来ています。

力みがとれる、正しい呼吸が身に付くリップロール

まずはリップロールをしてみましょう。
この時に音程は高からず低からず、出しやすい音程で大丈夫です。
出来ないという人は、
・唇を軽く湿らせる
・両手の甲を両頬にあてて、軽く前面に押してみる

このような方法を試してみてください。
2番目の方法で大体の人が出来るようになりますが、
これでも出来ないという人は、唇、頬まわりに力みがある状態です。
長く続けようとせず、短く振るわせてみましょう。

リップロールが出来ている状態は、
しっかりと息が吐けています。
息が吐けている時というのは、喉奥も開いています。
唇周り、喉周りのリラックス具合を感覚で覚えてしまいましょう。

歌っている時に力んでしまうという人は、
リップロールをしている時の感覚より力が入ってしまっている状態なのがお分かりいただけるかと思います。

音階練習をしたり、好きな曲をリップロールで歌ってみます。
すごく歌いにくいと感じるのではないでしょうか?

これは普段は下顎や口で音程をとろうとしていたり、
息をのせないで歌っていることが原因です。

リップロールで比較的安定して歌えるようになったら、
口、喉周り、呼吸の感覚がなるべく同じになるように注意して、歌詞をつけて歌ってみて下さい。

声帯閉鎖の感覚をつかむタングトリル

同じように、まずはタングトリルをしてみましょう。
このタングトリルは出来ない人の割合が、リップロールに比べると少し多いかなという印象です。

タングトリルが出来ると、結果的にRurururuと言った音がなるのですが、
この時、言葉でRurururuと言っているわけではありません。
舌を脱力して、細く息を吐くと自然に出来ているような状態が理想です。

いきなり長くタングトリルを続けようとすると力みすぎて続かないことが多いので、
出来ないという人は、一瞬でいいのでRuと巻き舌になりようにしてみてください。

口の中の舌の位置を調整してやりやすい場所を探します。
大体の人が、舌が上顎につくかつかないかくらいの場所がやりやすく感じます。

舌が下部に固まって力んだ状態では出来ないことが多いのでチェックしてみましょう。

さてこのタングトリルですが、リップロールと大きく違う点は、
声帯閉鎖の状態であるということです。

歌うことに関して、声帯閉鎖はとても重要な要素の1つです。
息漏れ声を防いだり、明瞭な声を出すさいには不可欠な部分となります。

リップロールで軽く音階練習をしてみましょう。
音階練習が出来る環境ではない人は、自分の出しやすい音程でいいのでタングトリルを長く伸ばしてます。

この時、首回りと喉奥の感覚がリップとタングでは違うのがお分かりいただけるかと思います。
リップロールの方がリラックスしている状態で、
タングトリルは少しテンションがかかっているような、ハリを感じる状態です。

その少しテンションがかかっている時に、声帯閉鎖が起こっています。
いきなり歌ってみたりすると、必要以上の声帯閉鎖が起こってしまいますが、
タングトリルの時はちょうどいい力加減になっています。

なんとなく感覚が掴めたら、タングトリルで歌ってみましょう。
音程のコントロールや、早いメロディーラインは難しいと思いますが、
曲を通して声帯閉鎖で歌う感覚が身に付きます。

リップロールとタングトリルの使い分け

いかがでしょうか?

この2つは似たようなエクササイズのようで、効果は違います。

・力んだ状態で歌ってしまう人はリップロール
・息漏れ声になって声にハリがないという人はタングトリル

このようなイメージで自分がどちらのタイプか把握してから練習に取り入れてみると効果的です。

今回紹介したリップロールとタングトリルは、
基本的に喉を痛めるようなエクササイズではありません。
練習している中で喉が枯れてしまう人は、
喉奥、首回りに力みがあります。

基本的ながら効果的なエクササイズの正しいやり方をマスターして、日々の練習に取り入れてみてくださいね。